愛猫にはいつまでも子猫のような愛らしさでいてほしいものですが、猫の老化スピードは人間の約4倍とも言われています。

気づかないうちに忍び寄る「老化のサイン」を正しく知り、愛猫がシニア期を自分らしく、穏やかに過ごせる準備を始めましょう。

猫は何歳から「シニア」?老化が始まるタイミング

猫の見た目は若々しく見えますが、体内では着実に変化が起きています。

まずは「今の年齢が人間でいうと何歳なのか」を知ることから始めましょう。

猫の7歳は人間でいうと何歳?年齢換算表でチェック

一般的に、猫は7歳を過ぎると「シニア期」に入るとされています。

  • 猫の7歳: 人間の約44歳(壮年期)

  • 猫の11歳: 人間の約60歳(還暦・高齢期)

  • 猫の15歳: 人間の約76歳(後期高齢期)

7歳はまだ元気に動ける年齢ですが、代謝が落ち始めたり、内臓に少しずつ負担がかかり始めたりする「曲がり角」の時期です。

外見よりも先に「中身」から老化は始まる

毛並みがパサついたり、足腰が弱くなったりする「目に見える変化」が出る前に、免疫力の低下や消化能力の衰えといった「目に見えない老化」が先に始まります。

個体差が大きい猫のエイジング

老化のスピードは、猫種や体質、そして「室内飼いかどうか」「食事の内容」といったこれまでの生活習慣によって大きく異なります。

10歳を過ぎても元気に走り回る子もいれば、早めにケアが必要な子もいます。

見逃さないで!日常生活に現れる猫の老化サイン

日々の何気ないしぐさの中に、猫はサインを出しています。

食事と水の飲み方の変化

「食べる量が減った」だけでなく「食べるのが遅くなった」「水ばかり飲むようになった」という変化に注意してください。

特に多飲多尿(水をたくさん飲み、薄いおしっこを大量にする)は、シニア猫に多い腎臓疾患の代表的なサインです。

活動量と睡眠時間の変化

「最近よく寝ているな」と思うのは、単なる休息ではなく、「動くのが億劫になっている」のかもしれません。

  • キャットタワーの最上段に登らなくなった

  • 高いところに飛び乗る前に一度ためらう

  • おもちゃへの反応がすぐに途切れる

これらは、筋肉量の低下や関節の痛み(関節炎)が原因である可能性があります。

トイレの失敗や回数の変化

トイレの縁をまたぐのが辛くなり、外で粗相をしてしまうことがあります。

また、便秘がちになるのもシニア猫によく見られる傾向です。

体だけじゃない!行動や性格に現れる「心の老化」

猫も人間と同じように、脳の老化や認知機能の変化が行動に現れます。

鳴き方の変化:夜鳴きや大きな声で鳴く理由

夜中に突然大きな声で鳴き続けたり、うろうろと歩き回ったりするのは、不安感の増大や認知症の初期症状かもしれません。

性格が変わった?

「急に怒りっぽくなった」「以前よりしつこいくらい甘えてくる」といった性格の変化もサインです。

視力や聴力の衰えから、周囲の状況が分からず不安を感じやすくなっているのかもしれません。

シニア期を快適に過ごすための「お家ケア」5つの工夫

老化を止めることはできませんが、環境を整えることで「老いによる不便」を取り除いてあげることはできます。

  1. ステップやスロープの設置: 高い場所への移動を助けるため、踏み台を置いて段差を細かくしてあげましょう。

  2. トイレのバリアフリー化: 縁の低いトイレに変えたり、猫が寝ている場所の近くにもトイレを増設したりします。

  3. 食器の高さ調節: 下を向いて食べるのは首や前足に負担がかかります。台を使って食器を少し高くしてあげると、嚥下(えんげ)もスムーズになります。

  4. 温度管理の徹底: シニア猫は筋肉が減り、体温調節が苦手になります。冬場のペットヒーターや夏場の冷えすぎ防止には特に気を配りましょう。

  5. 「脳トレ」遊び: 激しく動けなくても、視線で追わせる遊びや、手を使った簡単な遊びで脳に刺激を与えてあげましょう。

 

早期発見がカギ。健康診断と動物病院との付き合い方

シニア期の猫にとって、飼い主さんの「気のせいかな?」は、とても重要な診断材料になります。

「もう年だから仕方ない」と諦めないでください。

その不調が「老化」ではなく「治療できる病気」である可能性は非常に高いのです。

7歳を過ぎたら、元気そうに見えても半年に一度の健康診断を習慣にしましょう。

血液検査だけでなく、触診やエコー検査を行うことで、早期にトラブルを見つけることができます。

まとめ:変化を優しく受け入れ、愛猫との「今」を大切にする

猫が年老いていく姿を見るのは少し切ないものですが、それは長年あなたと一緒に過ごしてきた「愛の証」でもあります。

動きがゆっくりになっても、少し頑固になっても、それは愛猫が一生懸命に生きている姿。

日々の変化をポジティブに受け入れ、愛猫が「この家で過ごせて幸せだ」と感じられるような、穏やかなシニアライフをサポートしてあげましょう。