猫の感情をあなたはどうやって読み取っていますか?
話ができれば悩むこともないのですが、猫が何を考えているのかわからないことは多々あります。
そんな猫の感情を読むには、鳴き声、しっぽの動き、仕草などがヒントになります。
猫のしっぽはジャンプする時や、不安定な場所でバランスをる役目がありますが、猫の感情も表れる場所でもあります。
今回は猫のしっぽから分かる、猫の感情を紹介します。
猫の感情が読めると、猫が何を考えているのか、何をして欲しいのかが今まで以上に分かるようになって、仲良くなれますよ。
猫のしっぽの形
猫のしっぽは品種や固体によって以下の3つの形に大別できます。
しっぽの元祖でもある長尾
20〜30センチくらいの長さで、太さは品種などによって様々です。しっぽの状態で一番、猫の感情がわかりやすいしっぽですね。
猫は元々、長いしっぽを持っていましたが突然変異で以下に紹介する中尾や短尾の猫が生まれたとされています。
「かぎしっぽ」としても有名な中尾
途中でしっぽが切れてしまったようなしっぽ。しっぽが折れ曲がっているものは「かぎしっぽ」と呼ばれ幸せを引っかけてくる猫として有名です。
「かぎしっぽ」は日本に多いとも言われています。
ボブテイルと呼ばれる短尾
ポンポンみたいな丸まった短いしっぽで、日本猫を起源とするジャパニーズボブテイルが短尾をもつ品種として有名です。完全にしっぽがない猫もいます。
ジャパニーズボブテイルはアメリカで生まれた品種ですが、日本猫を起源としていることからわかるように、日本には「鍵しっぽ」同様に短尾の猫も多かったようです。
機嫌がよいときのしっぽの動き
猫はしっぽで感情を表します。「今、猫がどんな気持ちなのかな?」と思ったときにはしっぽを観察してみましょう。
機嫌がよいときのしっぽのパターンは2通りあります。
ピーンと立っている(甘えたい・要求・興味津々)
猫のしっぽがピーンと立っているときは甘えたいときです。
仔猫は小さくてどこにいるのかわからなくなってしまうことがありませんか。
しっぽをピーンと立てると小さな仔猫でも存在感が増すので、お母さん猫に自分の存在をアピールするためにしっぽをピーンと立てるようになったといわれています。
また、しっぽをピーンと立てるとお尻が見えやすくなるので、お母さん猫にお尻をなめてもらいたいときにもしっぽを立てるといわれています。
しっぽをピーンと立ててすり寄ってくるようなら、甘えたいのかもしれません。
立った状態でしっぽをピーンと立てて、左右に大きく揺らしているときは、見慣れないものを見つけて興味津々の興奮気味の状態でもあります。
しっぽがゆれている(安心・平穏)
しっぽがゆったりとゆれたり、ときどきピタッと止まったりするようならリラックスしていることが考えられます。
横になってしっぽをゆらしているようならリラックスしている、何かを見つめながらしっぽをゆらしているなら興味があるものを見つけたのかもしれません。
リラックスしているときも、興味があるものを見つけたときにも、邪魔をしないようにしてあげましょう。
機嫌が悪いときのしっぽ
機嫌が悪いときの猫のしっぽのパターンは2通りあります。どちらの場合も機嫌が悪いサインなので、むやみに刺激をしないように気をつけましょう。
激しくブンブンと動かす(不機嫌)
しっぽを激しくブンブンと動かしているときは機嫌が悪いサインです。
イライラしている様子や怒っている様子がしっぽから伝わってきます。
リラックスしているときにもしっぽを動かすことがありますが、このときはゆっくりと動かしています。
一方、機嫌が悪いときには激しく動かしています。
動かし方に違いがあるので観察してみてください。
しっぽを激しく動かしているときにかまうと余計に機嫌を損なってしまうので、猫とコミュニケーションをするなら機嫌がよくなってからにしましょう。
しっぽを立てて膨らんでいる(恐怖・威嚇)
しっぽを逆立てて、しっぽの太さが膨らんでいるときは、驚いていたり、警戒していたり、相手を威嚇していたりするサインです。
機嫌がよいときにしっぽをピーンと立てるのとは違って、機嫌が悪いときにはしっぽが太くなっていて、毛が逆立っています。
体をやや縮めがちにすることもあります。
仔猫は初めて見るものが多く成猫に比べて臆病なので、このしっぽを見る機会が多いかもしれません。
その他のしっぽのサイン
機嫌がよい・機嫌が悪い以外の感情をしっぽが表していることもあります。
だらんと垂れている(悲しい)
猫のしっぽがだらんと垂れているときはしょんぼりしているサインです。
人間もしょんぼりすると肩を落とすように、猫もしょんぼりしっぽを下げてしまいます。
叱られたり狩りに失敗したときに、だらりとしたしっぽがよく見られます。
状況によってなぐさめてあげたり、そっとしておいてあげましょう。
しかし、常にしっぽがだらんとしているようなら注意が必要です。
病気に罹っている可能性があるので、食欲がない、体調が悪そう、便に異常があるなど気になることがあるなら動物病院で診てもらう必要があります。
しっぽを上下にパタパタ(思考)
座った状態でしっぽを上下にパタパタ動かしているときには、次に何をしようか考えているサインです。
人間も考えるときに、その場をくるくると回ったり、指で机をコツコツと叩いたりすることがありますが、これに似ているのかもしれません。
仔猫の場合は思ったことをすぐに行動に移すので、このしっぽを見る機会は少ないかもしれません。
何かを考えているときにはそっとしておいてあげましょう。
仔猫をあやすときにもこのしっぽが見られることがあります。
しっぽを後ろ足で挟む(降参・服従)
しっぽを後ろ足で挟んで小さく萎縮しているときは、恐怖や降参といった気持ちのサインです。
知らない人に抱っこされている時や、病院に行った時などによく見られます。
へそ天などのリラックスした時とは真逆に体も丸まっているので急所を守ろうとしていると考えられます。
病院などでは仕方ないですが、なるべく恐怖心を取り除くように努めたいですね。
まとめ
- 猫のしっぽの動きは感情と連動している
- ピーンとしっぽが立っている時は甘えたい気持ち
- しっぽがゆったり揺れている時は安心している
- 激しくブンブンパタパタ動かしている時は不機嫌
- 驚いたり威嚇している時はしっぽを立てて膨らます
- しょんぼりしている時はしっぽがだらんと垂れている
- 考え事している時は座った状態でしっぽを上下にパタパタする
- しっぽを後ろ足で挟んでいる時は恐怖を感じている
猫は人間臭いなって感じるほどにいろんな感情を表現してくれます。
少しでも感情表現をキャッチできるように、しっぽの動きも見ながらコミュニケーションを取っていきたいですね。